オトギ研究室

公園施設をよりよく知るための研究活動について②

屋外複合遊具における劣化傾向の検証実験(協力:大阪工業大学 工学部 建築学科  聲高准教授)

 設置から17年経過した大型複合遊具の解体を機に、使用されていた鋼材及び木材をサンプリングし、各々の劣化傾向を検証調査する。調査結果は、当該地における今後の施設整備やメンテナンス基礎資料として活用する。実験は、大阪工業大学 工学部 建築学科 聲高准教授の指導の下、同大学 八幡工学実験場 構造実験センターにて行いました。

 経過年数17年の本施設は1年に2回の頻度で定期点検(目視点検)を継続して行い、各部位、各部材の劣化状況を調査してきた。その中でも負担荷重が最も大きいと思われる主柱(200□鉄製)は最上階のデッキに登るとかなりの不快な揺れを感じていた為、構造安全率を算定した結果、主柱(200□鉄製)の設置当初の安全率は、約102%と、余裕の少ない状況であることが判明した。また、副構造材である、中間柱(鉄製)については、断面欠落等、地際の腐食が顕著である為、内部腐食や減肉量を調査し、腐食率(強度低下)を検証することが必要であり、木材についても同様に断面欠落等、地際の腐食が顕著である為、腐食率(強度低下)を検証することとなった。

 主柱部に使用された溶融亜鉛メッキ処理材の耐久性が極めて高く、設置から17年経過した現在においても、ほぼ初期の強度を保っているといえるが、構造としての初期安全率の数値と経過年数を考慮すると解体時期としては妥当であると判断できる。また、中間柱に使用された電気メッキ処理材については、相応の劣化が見られ、耐用年数ははぼ満了しており、施設の解体時期としては同様に妥当なものであるといえる。本施設においては、荷重負担の大きな主構造部材に、溶融亜鉛メッキ処理材、比較的荷重負担の小さな副構造部材に電気メッキ処理材を使用するという使い分けを行っており、耐久性と経済性のバランスに配慮した優れた施設であったことが伺える。

聲高准教授と弊社開発チーム
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